2017年総集編 後編
もう新年も2週目だというのに、去年の振り返り
6月
帰国後、することがない。
就活も奇跡的に留学中に終わり、春学期はまだまだ長い。
どうしたものかと過ごしていると、釣り熱が沸いてくる。
手始めにバイクの車検を通す。
一年近く動かさなかったのに、セルは回りエンジンが始動。
スクエアフォーの排気音が身に染みる。
この時期は、バイクに乗るには中々適した時期だ。
とはいっても、死ぬほど暑い。
普通のバイク乗りなら涼を求めて山にツーリングに行くだろう。
しかし俺は釣り人。パックロッドを積み込み房総の海へとアクセルをひねるのだった。
元来ライトタックルでターゲットを絞らずに釣りをするのが好きな僕を迎えてくれたのは、懐かしい面々。
この頃からマイクロワインドにハマった。
リアクションの釣りの強さを思い知った梅雨だった。
7月
梅雨が明ければ、本格的な夏が到来する。
地中海のカラッとした暑さとは違う、「熱い」とまで形容したくなるような暑さ。
バイクに乗るときは、タンクトップ+メッシュジャケット。
それでも、釣りをしているときは汗が止まらない。
いつものように、マイクロワインドや小さなメタルジグを試していると、ある魚が釣れた。
ショゴだ。
実は房総にいながらにしてこの魚を釣ったのは初めてだった。
大きさの割によく引き、とても楽しませてくれる。
そこからしばらくは、ショゴを追い求め外房へ赴く日が増えた。
シェードをマイクロワインドで誘えば、良い反応が返ってくる。
あるときは、岸壁直下で。
水深があれば、ボトムだってシェードなのだ。
あるときは、スロープの切れ目で。
ライトタックルで挑むショゴは中々手ごわく、僕に掛けた後のやり取りを教えてくれた。
ある日、アジングで有名な某港へ行ったとき。
真昼のピーカン、35℃ほどか。
釣り人はいないし、ダメ元で向かってみると
港内には30㎝~40cmのショゴが大軍を成して泳いでいる。
震える手でワームをセットし、ロッドを仰ると、群れ全体にスイッチが入り、次から次へとアタックしてくる。
3匹連続でキャッチした後、2回連続でばらしてしまった。
すると、先ほどまでの興奮が嘘のように群れはルアーに見向きもしなくなり、港の外へと出ていった。
バラすと、あそこまで魚がスレるのか。
色々なことを吸収した初夏だった。
8月
ショゴの姿も見えなくなってきた盛夏。
秋田にある父の実家へ向かうことに。
当然タックル一式を持ち、僕の釣りの原点たる日本海へとフィールドを求めた。
手始めに新潟のサーフ。
残念ながら、青物の回遊は薄い時期のようで、ここでも小物釣りに精を出すことにした。
専らワインドで狙う。
スロープの切れ目を狙うと、フォールのあとでボトムに着いた感触。
すぐに次のアクションに移行しようとすると、根掛かり。
ぬめっと動くので、海藻かと外そうとする。
と、突如として強い引きとともにドラグが出る。
明らかに3gのジグヘッドと2インチのワームで掛けるモノじゃないと確信。
Max7gのULロッドにPE0.4で獲ったのは
64cmのランカーマゴチ。
人生初マゴチがランカーとはこれいかに。
この時まともなメジャーすら持っていなかったことで未熟さを察してほしい。
この時は、マイクロワインドにこんなに不相応な魚が来るなんてありえない、と感じていたが、先の奄美遠征でその考えは覆された。
その後は秋田北部~青森南部へと移動し、
数々のターゲットと戯れた。
数えきれないほどのメバルやソイ、チャリコ。
45㎝ほどのソゲも来たが、ばらしてしまった。
マイクロワインドは釣れる魚を釣る釣りなので、何が釣れるかはお楽しみ。
アタリは多いので、楽しい釣りだ。
尺ヘッドD3gにマナティー38を合わせるのが一番キレのいいダートを見せてくれる気がする。
できれば、ワームとジグヘッドは瞬間接着剤で付ける。
日本海の豊かさを知った真夏だった。
9~10月
秋の陽気も姿を見せるようになるこの時期。
狙うは、南方の青物だろう。
早朝出発し、朝マズメだけ打ち帰る日が続いた。
小さなベイトを偏食し、なかなかルアーに食ってこないソウダ。
どうにかこうにか工夫し、
食わせる。
人がいなければ、アジングタックルでやれば面白いな~なんて思ったり。
奄美でマイクロベイトを偏食するスマがワームに食ってくる理屈だ。
この頃から、釣った魚を頂くのも釣りの魅力の一つだと再確認し、食べることが多くなる。
初めての「イナダ」サイズを釣ったり。
サゴシが南房で釣れたり。
これはスレ掛だが、他に数匹釣っているのでいることには居るのだろう。
尺アジのナブラが沸くこともあった。
(マアジかマルアジかわからないが。)
メタルジグを投げ通した晩夏。
10月
果たしていつ頃だったか、「湾奥で青物」の情報が耳に入ってきた。
この時にツイッターアカウントを本格始動させ、SNSの情報源としての有用性に驚かされた。
家から自転車で10分のポイントでイナダが釣れるとなれば、館山まで赴く理由はない。
これが最初の湾奥イナダだったような気がする。
どうやって釣ったかも覚えていない。
すさまじい数のベイトと鳥、イーターが入り混じったナブラは、さながらジャグジーのように水面を沸かした。
誇張ではなく、ジャグジーだった。恐怖すら感じたナブラだった。
あのときアタリに合わせた際にルアー直上のリーダーを切った犯人は、
サワラかサゴシなどの歯の鋭い魚だったんじゃないかと回想するのもロマンがある。
しばらくは地元に通いつめ、イナダとシーバスを狙う日々。
tsurigasukidesu.hatenadiary.jp
その際の記事はこちらへ。
ブログを始めたのはイナダシーズン終盤だった。
いままで何の気なしに出かけては、テキトーにルアーを放る。
1年に釣れるシーバスは2,3匹。
そんな僕でもシーバスにのめり込むほど状況は良かった。
スケールグニャグニャじゃん、との突っ込みがあるだろうが、泣きランカー、これが今シーズン最大のシーバスだった。
シーバス関連は以下へ。
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台風後に河口で爆釣したり、
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次の台風では推定メーター(思い出補正、実際は余裕の90オーバー)に切られたり
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シャローでJINPEN一人勝ちしたり...
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おっと、これは11月のことだった。
とまあ、シーバスもイナダも存分に釣った秋だった。
釣りはスポーツだなとしみじみ感じた秋でもあった。
反復が成果を生み、挑戦が成果を生む。
失敗が次の成功を導く。
先入観を捨てる。
この秋であったすべてのシーバスに感謝を。
11月~12月
シーバスもイナダも釣れなくなってしまった。
地元から釣りものがなくなったかと思いきや、サワラの情報。
しかしこの時すでに僕の興味は新たな釣りへと向かっていた。
アジングである。
ライトな釣りは好きだ。
だが、アジングはどうだろう。
何度か見よう見まねで挑戦したことはあるが、釣れたことは少ない。
あまりに繊細過ぎて、自分には合わないなと感じていた釣り。
そんな折、地元フィールドで出会ったダイスケくんと、アジングに向かうことになった。
彼は年下ながら嫌な顔せず手ほどきしてくれた。
初めは手持ちのスラッシュボイルUL。8フィートのレングスのロッドでジグ単をやる人も珍しいだろう。
コツンとくるアタリを取る楽しさにハマり、リールやロッドを一式揃え、年末まで毎週のように房総へと繰り出した。
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誰かと釣りに行くのは新鮮だった。
父と、釣り初心者の友人くらいか。
そんな中、釣りのうまい人と行く釣りはとても有益で、いろいろなことを吸収できたと思う。
そして記憶に新しい、奄美遠征。
久しぶりの奄美での釣りは、本当に楽しかった。
釣れる魚、人、フィールド。
そのすべてが、特別な魅力を秘めている。
房総に比べ特段釣れる訳ではない。
それは幻想だ。
だが、現地をよく知る助っ人との釣りは、本当に楽しい。
宣伝のようだが、宣伝である。
おせっかいかもしれないが、奄美の海をもっと知ってもらいたい。
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今年は、仕事を始める。
初年度、きついこともあるだろう。
折を見て、奄美の海に癒されに行くのが目標だ。
モラトリアムはあと数か月しか残されていませんが、本年もよろしくお願いいたします。