房総ロックショア 0608
有給がイナワラに化けた
有給って素晴らしい。入社2ヵ月、初の有給を使い規制を画策。
木曜夜、仕事を終えた僕は新幹線に飛び乗り、東京を目指した。
手にはラテオ100MH、スラッシュボイルを持ち、リュックには着替えより多いルアーを詰め込む。
ロッドケースはないので、ティップカバーのみ装着し、ありのままの姿で持ち込む。
当然平日夜の名古屋駅には似つかわしくなく、なんだこいつ?!といった視線を向けられるが気にしない。
しばしの仮眠をとれば、あっという間に東京。
実家に帰り、注文しておいた新しいフローティングベストをチェック。
PROXのエントリモデルではあるが、必要機能がそろっている割に安かったので購入。
セパレートタイプのウェットスーツも上下そろえ、ロックショアへの意気込みがうかがわせる。
今回のタックルは5㎏までの青物を想定し、ラテオ100MHにサステインC5000XGを組み合わせる。
PE2号を結ぶため、普段使うシーバス用ルアーでは飛距離が望めない。
オシアペンシル115HSやコルトスナイパー ロックスライド140Sといった重量級プラグを揃え、今回はプラッギングメインで狙う。
さあ、一路房総へ。
最近、伊勢や福井に下道で3時間ほどかけ行っていたので、2時間程度の道のりなどどうってことない。
ポイントについた。
当然ながら真っ暗で、わずかな月明かりが薄く照らす程度。
昼間の予習の際には、「幽霊が出る」など目にしビビっていたが、霊感はないので大丈夫だろう。
ウェットに着替え、装備を整える。予習しておいた入磯ルートをたどるが、やはり暗闇だと想像と実際は異なる。
幸い、風はなく波も穏やか。下げに向かう時間ではあるが、暗いので安全な位置から波の周期を見極める。
夜明けも近づき、実釣開始。まずはポップクイーンで活性の高い魚を拾いたい。
無反応。15分ほどして、魚の気配を感じられないので、この磯一番の足場を目指す。
暗いうちの入磯は怖かったのでやめたのだ。潮は確かに流れてはいるが、遠い。
ここで本当に出るのか確信が持てず、数回投げたところで元の足場に戻ることに。
磯の歩き方も慣れてきて、注意しながら素早い移動ができるようになった。
JINPENで誘い出しを試みるも、こちらにも出ない。まだ回遊していないのか。
飛距離を稼いで長い距離を攻めようと、ロックスライドに付け替える。
このルアーは全長140mmでボリューミーだが、本当に釣れるのか。
ラテオのバットに重さを掛けるイメージで投げると、とんでもない飛距離を稼ぎ出してくれる。
アクション自体はワイドスラロームのシンキングペンシルで、釣れそうな予感。
ジャーキングで時折アクションをつけながら、水面直下を探る。
と、リトリーブ中に手前で3~4匹の青物が跳ねる。
再投入のため早巻きで回収にかかると、突然ゴン、と当たった。
重くルアーを止めるようなアタリに反射的に合わせを入れると、フッキングした。
ドラグは入念にセットしてあったのでラインを信頼し、力の限り追い合わせを2,3度くれてやる。
久々の青物の引きに圧倒されつつも、主導権を与えないようポンピングでゴリ巻き。
おそらくラテオはひん曲がっていただろうが、そんなこと確認する余裕すらなかった。
なんとか手前の根を回避し、魚体が見えた。
ここから猛反撃が始まる。テラスになった足場に突っ込むが耐え、空気を吸わせた。
寄せ波に合わせ磯に乗せ、ラインを手で持ちランディング。
よっしゃ~!!!!!!
ついにやったぜ、初のロックショアブルー。
磯サイズとしては小さいだろうが、自分の中では最大。
60㎝あるかないか、イナワラサイズといったところだが、本当に嬉しい。
本来ならすぐさま次を狙うべきだろうが、初めての魚なのでそんなことはどうでもよい。
タイドプールに泳ぐその魚体を眺め、しばし感慨に浸る。
指に激痛が走る。素手でリーダーをつかんだのでパックリ裂けてしまった。
磯歩きの際にも役立つのでグローブを買おう。
プライヤーで絞め、血抜き完了。
隣(といっても100mほど離れている)アングラさんは、毎投のようにロッドを曲げている。
時合到来だが、こちらにはうんともすんとも言わなくなってしまう。
あらゆるレンジを試したが、反応はなくなった。
1時間ほど投げたところで、上がることにした。
奄美でゲットしたカスミアジにしてもそうだが、磯で手にする魚の嬉しさは異常。
完全にロックショアのとりこになってしまった。
これからハイシーズンを迎えるだろう太平洋で、存分に楽しんでいきたい。
-タックル-
ロッド:ラテオ100MH
リール:サステインC5000XG
ライン:シーガーPEX8 2号
ヒットルアー:コルトスナイパー ロックスライド140S